大会規定 (Tournament rule)
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 3) 日本拳法連盟審判規定 (Referee rule)
第一条(審判)
1. 主審1名、副審2名の3審制とする。
2. 主審、副審は同等の権利を有するが、競技は主に主審が進行させる。
第二条(表示、宣告)
1. 号令(声)、笛は付帯的なものであり、全ての表示は旗が優先する。
2. 競技は対面する選手に対し、「勝負始め」または「続け」の号令と共に左右の旗を体の前面で合わせることで開始する。
3. 中断、終了の際は、左右の旗をそれぞれ肩の位置の上方に高く両立させる。笛は中断の際は断続的に吹き、終了の際は長く1回吹く。
4. 得点(一本)の表示は、笛を短く切れ良く1回吹くと同時に、得点者側の旗を高く挙げる。不十分または相撃ちと判断するときは、左右の旗を体の前面で連続交差させ、交差したところで止める。警告を与える時は、禁止事項の内容を宣言し、警告を受ける者に対し人差し指で示す。
5. 得点は3審の内2審以上が認めたときに1本とする。但し、2審が得点表示した後でも規定上疑義のある場合、3審で競技し、再判定することができる。また、危険防止の上から、関節逆捕技および組み打ちでの極め技については、至近で認めた審判員の判定に、他の審判員は速やかに従わなければならない。
6. 何れかの審判が得点表示をした場合、その瞬間に競技は中断となり、他の審判も同時に得点か否かの表示をしなければならない。
7. 主審は、競技開始線上に戻った選手に得点技名と一本、もしくは不十分のための続行をあらためて明確に宣言する。また競技終了後、蹲踞(そんきょ)した選手に対し、「勝ち」または「引き分け」を宣言する。
第三条(得点、一本)
得点は(一本)は次の通りとする。
1. 防具着装部(後頭部、股間を除く)の所定の個所に対し、正しい作りをした突き、打ち、蹴りの搏技を、強い撃力と冴えをともなって相手の挙足に防御されることなく加撃した時。但し、防御(受け)が薄弱な時は、この限りではない。
2. 連撃(れんげき)で相手を圧倒したとき。
3. 後頭部、背面部および股間部に対し、正しい形と気合をもって空撃(くうげき)したとき。
4. 組打ちにおいて相手を制し、正しい形と気合いをもって極めの搏技を施したとき。
5. 関節逆捕技においては、相手が「まいった」の発生か、床を2度叩く等の意志表示をした場合、および危険防止のための審判の見込みで判断されたとき。
6. 相手の体(腰部)を、腰の高さまで持ち上げ制止させたとき。
7. 相撃ちであっても明らかに強弱の差があるとき。
第四条(場外規定)
1. 競技場外周から一方の選手の両足が離脱したときは、場外となり直ちに競技を中断する。
2. 組打ち技においては、攻撃を受ける側の体の一部が場内に残っている間は続行とし、両者の体が全て場外に出たとき、競技を中断する。即ち加撃側の体が場外であっても相手の体の一部が場内にあるときは技は有効となる。
第五条(禁止事項)
1. 防具着装部以外および後頭部、背面部、股間部への搏技。(空撃ではなく、実際に強打すること。)
2. 体を預けての関節逆捕りおよび関節部への搏技。
3. 相手の体を持ち上げ、頭部、首から床に突き落とすこと。
4. 相手の面金、胴をつかむこと。
5. 場外に出ること。
6. 相手を故意に場外に押し出すこと。
7. 仮に、場内であっても一方的に逃げ回ること。
8. 組打ちにおける極めの迫撃において、床に背面している者の面部を強打したり、踏み蹴りのとき、足を乗せて歩いたりすること。また、下になっている者の体を持ち上げ背面部を床に叩きつけること。
9. その他競技規定に違反すること。
第六条(警告、失点、失格)
1. 前条の禁止事項および防具着装不備(ひもの結び直し、または付け直し)による競技中断に対し警告を与える。
2. 警告2回で失点1(即ち、相手に得点一本。以下同じ。)とする。
3. 組打ちにおいて、相手の極めを避けるため、故意に場外に離脱した者は、失点とする。
4. 戦意を失い、故意に相手に背を向け、逃げの態度を取ったり、場外に離脱した場合は、失格とすることもある。
5. 相手の禁止事項に帰因せず、着装不備による面の完全な脱落は、失格とする。
6. 禁止事項に帰因し、相手が負傷し競技続行が不可能となったときは、禁止事項を犯した者を失格とする。
7. 警告は、3審の誰もが発することができるが、競技者に対し警告、失点、失格を宣する前に、規定上明らかであっても1、必ず3審合議確認の上これを決し、主審がこれを宣告し、失点の場合は、相手に得点一本の表示、失格の場合は、相手に勝ちの表示を行う。
8. 失格者は三本勝負法においては2-0の負け、本数勝負法においては5-0の負けとなる。
第七条(アドバンテージ適用)
1. 組打ち(寝技)において下になった者が相手の面金または胴をつかんで体勢を入れ替えた場合、直ちに競技を中断させ元の姿勢に戻させて競技を続行させる。
2. 攻撃側が得点に至らず中断となった場合、あらためて開始線上に戻し、つかんだ者に警告を与える。
3. 既に、1度警告を受けていた者がこの行為をした場合、直ちに中断させ失点(警告2回)とする。
第八条(疑義、判定)
本規定に記載なき事項および疑義については、審判長の判断(副審判長が在るときは競技の上)により判定する。

日本拳法 今治拳友会